乾燥肌とアトピー性皮膚炎
「最近肌がガサガサする。これってアトピー性皮膚炎?」
と、皮膚科を受診される方がたまにいるそうです。
たしかにアトピー性皮膚炎の方には乾燥肌の方がたくさんいらっしゃいます。
乾燥肌だと皮膚の角質細胞が剥がれやすく、神経細胞が表層直下まで伸び、そのため、ちょっとした刺激が皮膚内部(真皮層)に伝わりやすく、健康な人の肌と比べて痒さの感覚に過敏になってしまうのです。
但し、乾燥肌だからと言ってすべての人が、アトピー性皮膚炎になってしまうのかというと、決してそうではありません。
乾燥肌の人の皮膚は、角質層の異常によりバリア機能が弱く、健康な皮膚よりも細菌や化学物質などが侵入しやすい状態になっています。
これは角質層をつなぎとめるセラミドが不足しているからです。セラミドが不足して角質層に隙間ができると水分が失われやすく、乾燥肌になります。
バリア機能が低下した乾燥肌では、アレルギーを起こす原因となるアレルゲン物質の花粉やハウスダスト、化学物質などが侵入しやすくなってしまうのですが、乾燥肌だけならこのアレルゲン侵入を食い止めるバリア機能が働きます。
乾燥肌対策は基本
ところが、もともとアトピー性皮膚炎をもっている人の場合、この侵入を留めることが出来ず、発病してしまうという訳です。
アトピー性皮膚炎については、現在でも原因の解明や積極的な完治法などが確立されていないのが現状です。
ですが乾燥する事により、悪化する事は紛れも無い事実なので、どの皮膚科でもアトピー性皮膚炎の患者さんに対しては一番に保湿を薦めるのです。
また、乾燥肌の方が寝不足や疲労などで突然アレルゲンに反応する様になってしまった場合、アトピー性皮膚炎に移行するスピードはとても速いものになってしまいます。
肌自体がすぐにでもアレルゲンを受け入れる体制が出来ているのですから当然といえば当然ですね。
結局のところアトピー性皮膚炎の方はもちろん、そうでない方も、やはり乾燥肌への対策はきちんとしておくのがベストという事になります。